海示は廊下に出た、薄暗い廊下に建て付けの悪い窓が風でガタガタと音を立てて揺れている。不気味な雰囲気だ。そして、天気予報は的中、大雨が外では雷を纏ながら降っている。海示が一歩踏み出すと、それに伴って足音が廊下に響き渡る。そして、後ろには何時の間にか遼が居た。遼は少々ビクビクしながら海示のあとを付いて来ていた。
心臓の音が高鳴って、ありもしない架空の鬼ごっこだと心に言い聞かせながら廊下を歩いていった。いつもは賑わっているはずの廊下も何故か今日は静まり返っている。
「なぁ海示、やっぱりここおかしいぜ。いつもと違いすぎる。」
 遼は不安を顔中に実らせ海示を見つめていた。
「大丈夫だ。遼はいつも余計に思い込みすぎなんだよ、大丈夫。」
 半信半疑の遼を説得し、再び歩き始める。内心、海示も不安でいっぱいだ。なにが起こるかわからない学校をただ歩き続けるだけでも不安だというのに、本当になにかが起ころうとしている。不意に、雷に照らされた廊下が明るく光る、遼が小さく悲鳴を上げて続けて海示も驚く。

―――視聴覚室、不気味に埃を被った部屋名が記名された看板が静かにあった。海示はその看板を横目に視聴覚室に入っていった。隠れ場所が必要だと海示は部屋を見回したがなにも見つからなかった。残念ながらこれから起こることについて書いてある書類なども見つからず、海示と遼は部屋をあとにした。
だが、海示達が教室から出ようとした瞬間、何かがの気配を感じた。遼ではない。誰か他に視聴覚室にいるのだ。ガサリと音を立てて現れたのは、同じ一年生である、野田 宏平であった。背が高いくせにビビリでクラスのみんなからは背のことでよくからかわれて気持ちをブルーにさせている。
「か、海示かい?どうしてこんなところに?」
「なにかこのゲームで手がかりになるものはないかと思ってね、宏平はなにか知らない?」
 すると宏平は一つ頭を頷きポケットを探りだした。
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