焼けるような太陽が地上に降り注いでいる。蝉の声が早々に聞こえてくる季節だ。乾燥しきった校庭に一人の生徒がいた。
「はぁ...罰ゲーム、なんで校内の雑草取りなんだよ」
 生徒は汗を拭いながら独り言を呟いた。
「おーい、頑張れカイジー」
 遠くから遼の声が聞こえる。カイジは黙って中指を立てた。

あの事件から一年がたとうとしていた...。
「皆さんおはようございます」
 校長の声が蒸し暑い体育館に響いた。生徒たちは気怠そうに挨拶をした。
「えぇ...思い出したくない方もいるとは思いますが、依然、この学校で事件が起こりました。」
 遼はおもわずしたを向いた。まさに思い出したくない人物は、遼だからだ。
「その事件から...一年がたちます...亡くなった生徒たちを思い、黙祷」
 生徒はとぎれとぎれに目をつむっていく。ただ...遼は目を瞑らなかった。なぜだか、瞑りたくなかった。
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