鳥の囀りが微かに耳に残る朝、新人警官のレオナルド・ハイドは目をさました。うっすらと霧が残る町には寒気が舞い降り道行くものの吐く息が白く変色するほどの寒気であった。今日からの初出勤。担当は何に配属されるのか。そのようなことが頭に渦巻いて消えない、誰も居ない家にハイドのいってきますと言う声が響く。
ドアを開くと雪がパラパラと降っていた。息が白く濁り、一歩踏みしめるごとに雪の感触が足の伝わってくる。
「お疲れ様です。ルイス警部」
 ハイドの挨拶が刑務所内に響き渡る。廊下を歩く者たちはみなハイドの肩に手を置き、力抜けよとアドバイスをくれたりした。
「おう、今日から配属のレオナルド・ハイド君だね?」
「その通りです」
「いいよ、力を抜きたまえ」
 ルイス警部は口に加えていた葉巻に火をつけた、煙がほわっと上がり不思議に消えていく。なんとなくハイドはそれを目で追った。
「今日から君は、犯罪者担当で決まりだね」
「いきなりですか」
 ハイドの驚きの顔が面白かったらしく、ルイス警部は噴出した。
「いやぁね、誰も犯罪者担当はやりたがらないんでやってくれないかなハイド君」
「はい、勿論任せてください」
「これが犯罪者リストだよ」
 ルイス警部は机から厚手のファイルを三枚取り出しハイドに渡した。ルイス警部は葉巻の灰を灰皿に捨て、その後乱暴にグリグリと灰皿に葉巻を押し付けた。
「あの目つき、ハイドは大物になるな・・・」
 ハイドが去った部屋にはルイスの警察手帳が置いてあった・・・
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